千葉県 トラツグミとそして

シロハラ

2020年1月12日、千葉県の真ん中あたりに探鳥に行ってきました。探鳥地としてはまったく無名の上、近隣住民も観光客も訪れず、ネットでの情報は一切ない場所ですが、何回かに分けてエリアごとに鳥を見て回っています。かつては県や市の予算があって、大規模に整備されたものの、誰も訪れなくなった場所。昨日行ったところは、その場所が終わるとようやくその地域がひと段落するといった感じでした。一枚目の写真は、台風で倒れた木の近くにいたシロハラ。




エナガ

早朝7時過ぎ、太陽の光が少し当たるようになると、霜が降りた木々から雫がポタポタと落ちていました。千葉のエナガは、やっぱり眉が薄い個体が混じっている。

あまりめぼしい鳥に出会えず、川沿いに歩いていると、谷の反対側から「ヒッヒッ」という鳴き声が聞こえました。対岸の樹木に紛れて、さすがに発見はできないだろうなと思っていると、いきなり後ろの藪から、その声にこたえるように「ヒッヒッ」と聞こえてきました。

振り返ると、藪のあたりを茶色の影が動いています。
無理やり撮ってみたのがコレ。




ルリビタキでした。この地では初めて。うれしい。

鳴き声に応えていたのはルリビタキだけではなく…

ホオジロ

ホオジロの鳴き声にも、

ホオジロ

呼ばれて出てきました。先週、エナガが巣材集めをしていたように、今年は暖かいから鳥の中ではもう春がやってきたのか?

とある場所で、聞いたことのない鳴き声が聞こえ、なんとなく少し大きな鳥の声ではないかと思うものの、目の前に藪が立ちはだかって、谷の下をのぞくことができません。対岸から見えないかとかいろいろ画策するも、無理と判断しました。

おなかがすいたので、買っておいたソーセージパンを一人で食べようと取り出すと、どこからともなくトビがやってきました。その辺の木にとまったんだろうなとおもいつつ、ガブリとパンをかじると、右後ろ方向から「バサッバサッ」と羽ばたく音が聞こえ、瞬時に振り返るとかなり近いところまでトビが接近していました。ヒー!大事なパンをとられると思って、トビをにらむと、そのまま上昇。執拗に上空をぐるぐる回るので、ずっと目を合わせるようにすると、あきらめて木にとまりました。

トビ

パンくらい、くれてもいいじゃん!ということみたい。やらないよ。

さて、休憩も済んで、気になるところで張り込み開始。窪地で、小さな小川が流れている場所です。奥のほうで、ルリビタキっぽいものが見えるも、なかなか近くに来ない。ふと下を見ると、何かが動いているので撮ってみました。肉眼では、まったくわからない。

トラツグミ

さーどこでしょうか(笑)。忍者ですね。久しぶりにトラツグミをみました。トラツグミは、鳥をカメラで撮ってみたいと思うきっかけになった鳥で、葛西臨海公園で蛇と闘っているところを目撃してから、大好きなんです。

奥から集団でやってくる鳴き声が聞こえたと思ったら、ウソが群れでやってきました。8羽います。この中ではっきりとオスだと分かるのは2羽(1羽は木の陰で分からず)。

ウソ

オスってどの鳥でも見つけにくいなと思うんだけど、派手な色が外敵から見つかりやすいので、慎重に行動しているというのもありますが、個体数としてすでにオスが少ないってことはあるのかなと思った。

ということで、この日の探鳥は終わりにして、休憩しているとある人に話しかけられました。鳥が好きだという地元の人で、「ヤマセミをよく見るよ」と自慢していました。まー、ヤマセミに関しては、見たとしても場所を教えてくれる人はいないし、期待していないので、へぇ、すごいですねと、他の話もいろいろしていたら、あっさりと場所を教えてくれました。さっき通ってきた場所で、しかも出没する時間まで。この日はもう時間だったので、また来ますねって分かれました。

帰りながら、そういえばヤマセミってどんな声で鳴くんだろうと思ってYoutubeで聞いてみたら、あああああああああああああ!さっき、谷の下から聞こえてきた、正体不明の鳥の鳴き声だぁ!!!!たぶん、ヤマセミはこのあたりにいるだろうという場所を少しずつ歩いていたのは、間違いではなかったんだと思うと、それだけでうれしいのでした。ヒントを教えてくれた方、ありがとうございました。

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